『マネーサプライとは?』
こんにちは、万年主任です。
前回までに、日銀はマネーの量をコントロールすることで物価を安定させ、
経済を安定成長させることを目指している、という話をしました。
なので、今回はどうやって日銀がマネーの流通量を把握しているか、というお話です。
マネーサプライ=お金の流通量
結論から言うと、「マネーサプライ」という指標で判断しています。
これは、お金の供給量という意味で、毎月調査しています。
ここでいう「マネー」とは、単に現金ということではなく、経済用語としてのマネーとなります。現金だけでなく、預金、郵便貯金などもマネーに含まれます。
なので、マネーの属性によって区別するために、4つに分類されています。
マネーの分類
1つ目は、「M1」といって、現金+預金です。
2つ目は、「M2」で、M1+定期預金になります。
3つ目は、「M3」で、M2+郵便貯金、農協、信金などの預金です。
4つ目が、「CD」と言って、聞きなれないと思いますが譲渡性定期預金と呼ばれるものです。
ざっくり言えば、他人への譲渡が可能な定期預金のことです。
マネーの流通量を調べる際、どこまで範囲に含めるかによって、M1(エムワン)、M2(エムツー)などと呼び方が変わります。
マネーサプライを調査する理由
では、なぜ日銀はマネーサプライを調べるのかというと、近い将来の売買の量(経済活動の量)の目安になるからです。
マネーの量が多いということは、今後世の中での売買が増加する(消費が上向き景気が良くなる)と予測できます。
逆に、マネーの量が少なければ、売買の量は減少する(消費が冷え込み、景気減速)可能性があります。
今後を予測することで、マネーの量の方向性を決めるのです。
日銀は、物価を安定させ経済を安定成長させるために、市場の金利を操作したり、公開市場操作をして、マネーの流通量を調整するという話はしましたね。
日銀は、こうして今後の売買の量を間接的に調整しているのです。
すごく微妙なかじ取りをしているわけですね。
それでは今日はこの辺りで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。