『財政政策』
こんにちは、万年主任です。
前回までは、主に日銀が行う金融政策についてのお話でした。
以前に景気対策には二種類、金融政策と財政政策があると言いましたが、今回は二つ目の財政政策についてのお話です。
「財政政策」とは、政府が行う景気対策です。
財政政策とは、これを政府が強引、かつ大規模にやってしまおうというものです。
具体的には、インフラ整備などの公共事業を発注します。
道路を整備したり、橋を架けたりするやつですね。
お金を使うことが目的なので、必ずしも必要なものとは限らないのがポイントですね。
混んでる時期の道路工事なんかはよく批判されてますね。
対して、必要に差し迫られているものに出すお金は、「財政支出」と呼ばれます。
政府が公共事業にお金を出すとなぜ景気が良くなるかというのは、メカニズムは以前の記事で書いたのと同じ理屈です。
政府が建設業者に公共事業を発注すれば、建設業者が儲かります。
さらに、その下請け、孫請け、材料メーカー、重機メーカー、警備会社など多くの会社が儲かります。
そしてその会社の業績が上がり、社員の給料がアップ、お金をたくさん使えるようになります。
たくさんお金を使う人が増えれば、世の中の会社が儲かり、さらに給料アップ、景気が良くなるというわけです。
この、良い循環がさらに良い循環を生むことを「乗数効果」といいます。
財政政策は、乗数効果のきっかけを作ろうというものです。
金融政策は、商売のしやすい環境を整えて景気を良くしようという政策でしたが、企業がお金を借りて設備投資しないことには効果は出ませんでした。
しかしこの財政政策では、政府が確実に大量のお金を使うので、金融政策よりも直接的に景気に影響を与えることができる、有効な手段なのです。
公共事業は、入札の経緯をめぐって色々な不正などもありますから、イメージが良くないのが残念です。
以上が、財政政策のざっくりとした解説でした。
それでは今日はこの辺りで。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。