『景気の正体』
こんにちは、万年主任です。
みなさん、景気って何かと考えたときに、
具体的なイメージってどんな感じですか?
給料が上がったから景気が良いな、とか、
自分の会社の業績が下がっているから不景気だな、
なんて感じたりすると思います。
これも間違ってはいないですが、一般的には、自分の会社だけでなく、
日本全体の経済活動がうまくいっているかどうかで判断されています。
2019年3月現在、戦後最長の景気の拡大が続いているそうですよ。
僕は仕事の現場で全く実感できませんけどね。
体感では、就職以来常に不景気です(笑)
では、好景気ってどんな状態なの? というと、
まず企業の業績がよくなると、そこで働く労働者の給料が上がります。(理論上は上がるはずです)
そうすると、国民の懐が暖まるので、たくさん物を買えるようになります。
国民の消費活動が上向くわけですね。
結果、企業の供給する商品がさらに売れて、ますます業績アップ、
給料アップの好循環になります。
企業の業績が良いと、人手が足りなくなって雇用機会も増えてきます。
すると、失業者の数も減りますね。失業していた人も、給料を得ますので、
これまた消費活動が上向きますね。
同時に、企業が好調だと株価も上がります。
そうなると企業の資金調達力も上がり、設備投資する余裕が出てきます。
これは企業の消費が上向いてるといえますね。
そして、設備を売っている企業の業績もアップします。
好景気というのは、ざっくり説明するとこういった良いサイクルで
経済が回っている状態です。
不景気はこの逆になります。
このサイクルは、景気対策を考えるうえですごく重要になるので、
覚えておいてくださいね。
では、その景気の良し悪しはどういう基準で判断しているか、気になりますよね。
いくつかあるうちの一つがアンケートです。
国民や企業に質問をして、その回答も一つの材料になっています。
あとは経済指標と呼ばれる数値も、重要な判断材料になります。
重要なところでは、有効求人倍率、完全失業率、GDPなどがあります。
有効求人倍率というのは、求人の件数に対して、
仕事を探している人がどれだけいるか? という数値になります。
例えば、仕事を探している人が10人いて、5人分の仕事があるとしたら、
有効求人倍率は『0.5』ということになります。
この数値は、高いほうが経済の状態は良いです。
次に完全失業率ですが、この数値は名前の通り、
失業者がどれくらいいるか? というのを表しています。
働ける状態にあって働く意欲のある人、というのが定義になります。
なので、ニートは含まれない数字になっています。
GDP(国内総生産)は、日本国内でのあらゆる経済活動が産み出した利益の合計です。
このGDPが毎年増えていれば、順調に経済成長しているということになります。
しかし、残念ながら日本は一時的にマイナス成長となるなど、
毎年かなりの低水準となっています。
一時期の勢いはないとはいえ、中国やインドが6%超の成長を続ける中、
日本は1%台です。
しかし、GDPの額自体はまだまだ大きく、
世界第3位で、経済的には強いです。
ほかにもいろいろな指標はありますが、これらの経済指標を総合的に見て
景気の良し悪しは判断されています。
ここまで読んでいただいて、景気の正体、わかりましたか?
判断材料がたくさんありすぎて、総合的に判断なんてあやふやじゃないか!
と思われた方もいるのでは……?
こればかりは、専門家でも意見が分かれることもあるほどなので、
難しいですね。
それでは今日の景気の話はこの辺で。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。