万年主任の経済寺子屋

経済のことについて、いちから学べるような記事を書いていきます。

『需要の種類が大切という話』

こんにちは、万年主任です。

 

前回までに、景気の良しあしの判断には、

国民へのアンケートや、様々な経済指標を総合的に考慮して判断してますよ、

という話をしました。

そして、消費が上向いてくれば、国民の気分や指標の数値も上がってきて、

好景気になるよ、と勉強しました。

今回は、どうやって景気をよくするために消費を上向かせるの? というところの話です。

 

消費を上向かせるには需要を作る必要があります、といっても、だれ(何)の需要にターゲットを定めるかが重要です。

まず思いつくのが国民の需要ですね。

国民の需要を増やすには、なんといっても給料を上げることが一番です。

それと同時に、将来(老後)に対するお金の不安を無くすことも、

消費に繋がります。

給料は増えない、老後は不安、となるとお金は少しでも貯蓄へ回そう、

となり、使わない人も多くなりますからね。

 

まず無理でしょうが、例えば政府が、老後は100%年金だけで生活できます、

と確約すれば、消費は上向くでしょうね。

以上の事から、社会保障制度の改革などは、国民の需要を喚起するために行う

景気対策といえますね。

 

次に、企業の需要です。

企業の消費といえば、設備投資ですね。

工場や店を作ったり、新しい重機を買ったりシステムを新しくしたり、色々ですね。

では、どうしたら設備投資が進むでしょうか?

単純に考えて、設備投資するお金があれば進みそうですよね。

なので、日銀は、企業が利息を安く銀行からお金を借りられるように、

政策金利を下げることで、企業の需要を喚起しようとします。

企業もs津尾藤資することによって得られるリターンが利息よりも大きければ、

積極的に設備投資をしますよね。

企業は常に利益を追求する組織ですから。

さらに設備投資をすれば法人税(企業が払う税金)を安くしますよ、

的なこともしています。

 

政策金利を下げる、法人税を優遇する、などが企業の需要を喚起するために行う景気対策といえます。

 

最後は海外からの需要です。

これには2種類あって、輸出をして海外の人に買ってもらうのと、

海外からの旅行者に日本国内で買ってもらうのとがあります。

俗にいうインバウンドですね。

 

まず輸出ですが、何度か話しましたが、円安になれば輸出は増えますよね。

なので、政府は適度に円安方向へ行くよう、対策します。

過去には、円高になりすぎて、政府が為替取引に参加して大量の円を売るということもありました。

為替介入というやつですね。まぁ滅多にあることではないですが。

最近はそれほど報道されませんが、TPPも輸出をふやす試みになりますね。

輸出の恩恵だけでなく、輸入によって国内の産業が打撃を受けそうなので、

難しいところでしょうけど。

 

以上のように、景気対策の話題はニュースなどでもよく出ますが、だれに対する施策なのかを考えると、理解も深まると思います。

 

それでは今日はこの辺で。

さいごまで読んでいただき、ありがとうございました。

『景気の正体』

こんにちは、万年主任です。

 

みなさん、景気って何かと考えたときに、

具体的なイメージってどんな感じですか?

 

給料が上がったから景気が良いな、とか、

自分の会社の業績が下がっているから不景気だな、

なんて感じたりすると思います。

 

これも間違ってはいないですが、一般的には、自分の会社だけでなく、

日本全体の経済活動がうまくいっているかどうかで判断されています。

 

2019年3月現在、戦後最長の景気の拡大が続いているそうですよ。

僕は仕事の現場で全く実感できませんけどね。

体感では、就職以来常に不景気です(笑)

 

では、好景気ってどんな状態なの? というと、

まず企業の業績がよくなると、そこで働く労働者の給料が上がります。(理論上は上がるはずです)

そうすると、国民の懐が暖まるので、たくさん物を買えるようになります。

国民の消費活動が上向くわけですね。

結果、企業の供給する商品がさらに売れて、ますます業績アップ、

給料アップの好循環になります。

 

企業の業績が良いと、人手が足りなくなって雇用機会も増えてきます。

すると、失業者の数も減りますね。失業していた人も、給料を得ますので、

これまた消費活動が上向きますね。

同時に、企業が好調だと株価も上がります。

そうなると企業の資金調達力も上がり、設備投資する余裕が出てきます。

これは企業の消費が上向いてるといえますね。

そして、設備を売っている企業の業績もアップします。

 

好景気というのは、ざっくり説明するとこういった良いサイクルで

経済が回っている状態です。

不景気はこの逆になります。

 

このサイクルは、景気対策を考えるうえですごく重要になるので、

覚えておいてくださいね。

 

では、その景気の良し悪しはどういう基準で判断しているか、気になりますよね。

 

いくつかあるうちの一つがアンケートです。

国民や企業に質問をして、その回答も一つの材料になっています。

 

あとは経済指標と呼ばれる数値も、重要な判断材料になります。

重要なところでは、有効求人倍率完全失業率GDPなどがあります。

 

有効求人倍率というのは、求人の件数に対して、

仕事を探している人がどれだけいるか? という数値になります。

例えば、仕事を探している人が10人いて、5人分の仕事があるとしたら、

有効求人倍率は『0.5』ということになります。

この数値は、高いほうが経済の状態は良いです。

次に完全失業率ですが、この数値は名前の通り、

失業者がどれくらいいるか? というのを表しています。

働ける状態にあって働く意欲のある人、というのが定義になります。

なので、ニートは含まれない数字になっています。

 

GDP国内総生産)は、日本国内でのあらゆる経済活動が産み出した利益の合計です。

このGDPが毎年増えていれば、順調に経済成長しているということになります。

しかし、残念ながら日本は一時的にマイナス成長となるなど、

毎年かなりの低水準となっています。

一時期の勢いはないとはいえ、中国やインドが6%超の成長を続ける中、

日本は1%台です。

しかし、GDPの額自体はまだまだ大きく、

世界第3位で、経済的には強いです。

 

ほかにもいろいろな指標はありますが、これらの経済指標を総合的に見て

景気の良し悪しは判断されています。

 

ここまで読んでいただいて、景気の正体、わかりましたか?

判断材料がたくさんありすぎて、総合的に判断なんてあやふやじゃないか!

と思われた方もいるのでは……?

こればかりは、専門家でも意見が分かれることもあるほどなので、

難しいですね。

 

それでは今日の景気の話はこの辺で。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

『為替って何?』

よくニュースを見ていると、アナウンサーが、

「それでは今日の株と為替の動きです」

などと言っているのを聞いたこと、ありませんか?

 

株は何となく分かるけど、為替ってイマイチ分からないな、

という方もいるかもしれません。

 

例えば、アンリカに海外旅行へ行ったときに、

日本のお金をそのまま持って行っても、買い物はできないですよね。

事前に銀行などで、円を米ドルに両替してもらう必要があります。

これを外貨両替といいます。

 

この時に、1ドルが100円ならば、1万円なら100ドルにしますよ、

となるわけです。

 

この1ドルが100円というのは固定ではなく、

110円になったり120円になったりと、日々変化しています。

この変化する相場を為替相場(レート)といいます。

 

厳密にいえば、為替相場は毎秒変化しているのですが、

旅行などの時に秒単位でレートが変わってたら、大変ですよね。

なので、銀行が朝、その日の両替のレートを決めて、

その日のうちはそのレートが適用されます。

これが仲値といわれるものです。

 

為替相場が1ドル100円の時は、アメリカで1ドルの物を買うには

100円で買えますが、1ドル120円の時は、

同じものを買うのに120円が必要になります。

100円で変えていたものが、120円ないと買えなくなっているわけですから、

円の価値が下がっていることになります。

 

これを円安といいます。

 

逆に、もし1ドルが80円になった場合、同じものが

今度は80円で買えることになるので、

円の価値が上がったといえます。

 

これを円高といいます。

 

なんかわかりにくいし、いっそ固定じゃダメなの? と思いませんか?

実は、固定されていた時代があったんです。

 

1970年代までは、固定相場制で、

1ドルは360円でした。

今から思えば長ドル高(円安)ですよね。

それだけアメリカの経済が強かったんです。

 

円安だと、日本の製品はアメリカで安く売れるので、

日本製品アメリカでたくさん売れました。

自動車とか家電製品とか輸出している企業は絶好調でした。

国内の建設、内需も好調で、高度経済成長の時代ですね。

毎年GDPが二桁成長していたんです。

すごい時代ですよね。

今は1%前後の成長ですよ……。

 

そうなると、ドル高固定ではやっていけなくなって、

たまらず固定相場制をやめたわけですね。

ドル高は、アメリカにとって輸出に不利になりますからね。

 

そういった経緯から、相場が動く「変動相場制」へ移行されました。

 

では、どういった要因で相場が変動するのかですが、

ざっくりいうと、通貨の価値はその国の経済の強さが反映されています。

 

例えば、多くの人がアメリカで商売をすれば儲かりそう、と思ったとします。

アメリカで商売をするには米ドルが必要ですから、

自国の通貨を売って、米ドルを買うことになります。

日本人であれば、円を売って米ドルを買うわけですね。

 

買う人が多くなれば、物の価値が上がるのは、商品でも通貨でも同じです。

 

結果、米ドルの価値が上がることになります。(米ドル高)

 

逆に、アフリカなど途上国で商売をしよう、と考える人はそれほど多くありません。

そうなると需要も低いので、通貨の価値も低くなります。

政情の不安定な国の通貨の価値も、低くなりがちです。

買ったとたん大暴落ということも、起こりえますから……。

 

基本的には以上のような要因で値動きするはずなのですが、

最近はこういった教科書通りの動きをしないことも多いです。

 

為替差益を狙った投機的なトレード(FX)が、

為替取引における多くの割合を占めるようになったからです。

 

これについては、別で取り上げる予定ですが、

分からないうちは絶対に手を出さないほうが良いです。

絶対に損をするというものではないですが、

勉強しないでやるようなものでもありません。

 

ここで、米ドル円相場の推移を振り返ってみましょう。

 

2019年3月現在、1ドルは110円前後ですが、

1970年代までは360円でした。

そこから変動相場制になり、1980年代前半まで

緩やかに円高方向に進み、250円ほどになりました。

 

そして1985年。

先進各国が、日本は儲けすぎだからもっと円高にしてやろうぜ、

と結託した会合があり、一気に円高が進みました。

世にいうプラザ合意ですね。

そこから数年で、円は125円前後になりました。

 

そして1990年代には、80円を切るレベルまで

円高が進行しました。

この時は、ガソリンがリッター80円台ですごく安かったのが印象的です。

今は130円くらいしますからね。

 

2012年からはアベノミクスで円安方向に進み、120円くらいになりました。

そして、現在は110円前後ですね。

 

為替は色々な要因で動いているので、

経済ニュースを為替を絡めて考えてみると面白いと思います。

 

それでは今日の為替の話はこの辺で。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

経済のことについて、勉強しませんか。

初めまして、万年主任です。

今日からブログを始めました。
基本的なことからお話しするので、最後まで読んでいただければ嬉しいです。

いきなりですが、皆さん。
「経済」って言葉を聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
もちろん、学校で経済のこと勉強したよ、とか経済学部だったよ、とかいう方もいると思います。
でも、一部にはとっつきずらいんじゃないの? とか難しそう、とか分からなくても今実際には困ってないし、
とかっていう方もいるんじゃないかなと思います。
でも実際には困ってなくても、本当にそうなのかなってことなんです。
知らないばかりに、損してることにさえ気づいていないということだって、あると思います。

なので、やっぱり経済のことについて知っておくことは、大切なことなんです。
今更やっても……、学生時代も授業でよく分からなかったし、とか思う方もいらっしゃるかと思いますが、大丈夫です。

遅すぎるということはありません。

ブログを読めば、理解していただけるようにするつもりです。
じゃ、損しないために勉強が必要なことは分かったけど、
なにから始めればいいの? って思いますよね。
まずは、自分に関するところからでOKです。

身近なところでいえば、皆さんが会社から貰ってる給料、増えてますか?
多分ほとんどの方が、できればもっと貰いたい、昇給が足りない、と
思われてるんじゃないかと思います。

実は、労働者という立場では、給料だけでお金持ちになるというのは、
すごく難しいことなんです。
こんなことを聞くと、じゃどうすればいいんだ、今後どうなっていくんだ、っていう疑問が出てくると思います。

アベノミクスで景気は良くなってるって言ってたぞ、とか今の給料で老後はやっていけるのか、とか。

こういった経済の仕組みとか将来的に必ずやってくるリスクから目を背けても、
残念ながら、事態は何一つ好転しません。
だから勉強が必要なんです。

経済を知れば、TVのニュースや新聞に載っていることが、
実感の持って理解できるようになります。
今はまだ、FOMCが利上げを示唆した、とか円高になった、とか言われても、
自分にどういった影響があるのか分からないと思います。

でも、それでいいと思います。

そのうち、ニュースに触れて、今後どうなりそうか、先の見通しがある程度予測できるようになっていきます。
それが、自分の資産を増やしたり、守ったりすることに繋がっていくんです。
最終的には、社会に搾取されることなく、安心して老後を迎えられるよう、
資産を増やしていってほしいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。